質素

なれない一人暮らしのような質素な部屋は少しの寂しさはあるものの、沼のようなあなたと過ごした部屋に比べたらマシに見えた

シワの寄ったシーツ ソファー テレビ全てが私の実家よりかは私を縛り付けていたあの部屋に似ていた気がした

終わった関係を今更戻そうとは思わない

だから一方的に終わらせた

今更寂しいと伝えたら彼女はどんな顔をするのだろうか

笑顔と暗がりの部屋で見た顔と何度か泣き顔を見た しかし怒った顔は見たことが無かった

だから必要としたら あなたを求めたら

「やっぱり君には私が居ないとダメなんだよ」

と言われる気がした